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DTMミックスで立体感を出すためのコツ【ポイントは3つあります】

2020/06/12
 
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シンガーソングライター/DTM専門家。 90年代J-POPのようなキャッチーなメロディ作りとテクノアレンジが得意。 影響を受けたアーティストはTWO-MIX。

こんにちは、Yuukiです。

 

「曲のミックスは立体感が重要」

「ミックスのコツは立体感を出すこと」

ミックスをしていると、この「立体感」というキーワードをよく耳にします。

 

でも、この立体感を出すって具体的にどういうことなの?

そう思ったことはありませんか?

 

僕も以前は、ミックスをやっていて曲の立体感というのがどういうことかよく分かっていませんでした。

ですが、これまで10年以上DTMミックスを経験してきて、曲の立体感を出すコツが分かるようになりました。

 

今回は、曲の立体感とは?というところから、立体感を出すミックスのコツまで分かりやすく解説していきます。

 

立体感があるミックスとは?

曲のミックスにおける立体感とは、左右の広がりや前後の奥行きが感じられる状態のことです。

で、この状態を作るには、それぞれの音のトータルバランスがとても重要です。

 

例えば、ボーカル、ギター、キーボード、ベース、ドラムという編成の曲があるとします。

バランスが良い状態というのは、ボーカルが前面に出て聴き取りやすく、楽器隊は後ろでそれを支えているというのが理想です。

 

逆にバランスが悪い状態というのは、ボーカルよりも特定のパートが飛び出ている状態です。

ドラムが大きすぎる、

ギターが大きすぎる、

こういう状態だとボーカルが埋れてしまい、曲全体として聴き取りづらくなってしまいます。

 

トータルバランスが良い曲は、前後左右のバランスが整っています。

 

立体感があるミックスというのは、トータルバランスが良く、曲として聴きやすい状態のことだと言えます。

 

立体感を作るための3つのポイント

立体感があるミックスについて、上記の説明である程度分かったかと思います。

ここからは、ミックスで立体感を作るための3つのポイントについて解説していきます。

 

立体感を作るためのポイントは次の3つです。

  • 音量バランス
  • ステレオ感
  • エフェクト

これらをバランスよく整えることで、ミックスに立体感が出てきます。

順番に説明します。

 

ポイント1 音量バランス

音量バランスは音の前後の位置関係を決める要素になります。

イメージとしては、大きい音は前に出てきて、小さい音は後ろの方に引っ込む感じです。

これは何となく想像できると思います。

 

では、このバランスはどうやって決めればいいかというと、メインとなるパートを大きくするというのがポイントになります。

J-POPなら歌、インストならメインメロディです。

その次に土台となるのがキックとベースです。

 

歌(メインメロディ)、キック、ベース、この3点が一番大きくなるようにボリュームを調整すれば音量バランスは、ほぼほぼ決まりです。

 

ポイント2 ステレオ感

ステレオ感とは、左右の広がりのことです。

これを決めるのがPANの設定です。

音を左右に振ることで、自然な広がりを演出できます。

 

ここでちょっと想像して欲しいんですが、バンドの演奏者がステージで縦一列に並んで演奏していたら、明らかにおかしいですよね。

ミックスをするときに、音がすべてセンターにあるというのはそう状態のことです。

 

これでは、音がすべて同じ場所に固まっているので左右の広がりは作れません。

 

なので、立体的なサウンドを作るために、音を左右に振ってステレオ感を出すというわけです。

 

ここに関しては、参考記事があるのでそちらをも是非ご覧ください。

 

ポイント3 エフェクト

エフェクトによる立体感の演出には2つの方法があります。

  • 空間系エフェクトによる響きや奥行きの演出
  • コンプレッサーによる距離感の演出

これらの処理を行うことで、立体的なミックスに仕上げていきます。

 

空間系エフェクトによる響きや奥行きの演出

空間系エフェクトとは、リバーブやディレイといったサウンドに残響を与えるエフェクターです。

 

リバーブはサウンド全体に響きを付加します。

ディレイは主にショートディレイといって、短い残響を繰り返す「やまびこ効果」を作ります。

 

この2つを組み合わせることで、サウンドの広がりと奥行きを演出できます。

イメージとしては、コンサートホールでのライブ演奏みたいな感じです。

 

コンプレッサーによる距離感の演出

コンプレッサーとは、音を圧縮してダイナミクス(強弱)をコントロールするエフェクターです。

ダイナミクスをコンロトールして、音を前に出したり、遠くで鳴っているように引っ込めたりといった調整をします。

 

簡単にいうと、

コンプを強くかけると圧縮度合いが強くなって音が遠くに聞こえる。

弱くかけると、あまり圧縮されないので音が近くに聞こえる。

こんな感じです。

 

これは、コンプの特性を使った距離感を作り出すテクニックです。

コンプは強くかけるほど圧縮され音が小さくなります。

その音量差をうまく利用しているというわけです。

 

このテクニックが効果的なパートが、シンセパッドやストリングスです。

シンセパッドはあまり目立ち過ぎない方がいいパートです。

とはいえ、あまりボリュームを絞りすぎると存在感そのものがかなり薄くなってしまいます。

そこで有効なのが、このコンプを使ったテクニックです。

 

レシオ8:1、ゲインリダクション−6~8dbくらいで、強めに圧縮をかけると、確かに存在感はありつつ遠くで鳴っているような音量感になります。

これで他のパートを邪魔せずに、立体感があるサウンドに仕上げられます。

 

空間系エフェクトと合わせて使うとより効果的です。

 

まとめ

ここまで解説したように、立体感があるミックスとは、左右の広がりや前後の奥行きが感じられる状態のことです。

 

もう一度まとめるとポイントは次の3つです。

  • 音量バランス
  • ステレオ感
  • エフェクト

これらをバランスよく整えることで、ミックスに立体感が出てきます。

 

あなたも曲をミックスするときは、ぜひ意識してみてください。

 

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シンガーソングライター/DTM専門家。 90年代J-POPのようなキャッチーなメロディ作りとテクノアレンジが得意。 影響を受けたアーティストはTWO-MIX。

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