コードから作曲する方法【キーとスケールが重要です】
こんにちは、Yuukiです。
コードにメロディをつけるコツも知りたい。
こういった疑問に答えます。
僕も作曲を始めたばかりの頃は、コード進行をまず考えて、そこにメロディを乗せていくやり方で曲を作っていました。
ただ、始めのうちは、どんなコードを使えばいいのか分かりませんでした。
ですが、今では作曲歴20年の経験があり、様々なコードを使って曲が作れるようになりました。
そんな僕が、今回はコードから作曲する方法について解説します。
コードから作曲する方法
コードから作曲するには、まずはコードに関する知識が必要です。
内容としては、
・ダイアトニックコード
上記の2つ。すみません、いきなり専門用語が出てきましたが、この2つはかなり重要です。
ここを理解しておくことで、コードからの作曲がやり易くなると思います。
順番に見ていきましょう。
キーとスケール
まずは、キーとスケールについて。
キーに関しては、カラオケとかに行くとよく聞いたりすることってありませんか?
例えば、
「原曲のキーで歌う」
「キーが高いから1つ下げる」
こんな感じで「キー」という言葉を使うことがありますよね。
では、キーとは何かというと、簡単言えば「ドレミファソラシド」のことです。
「ドレミファソラシド」は、実はある決まったルールに従って並んでいます。
それが、
「全全半全全全半」です。
半音移動すると「半」
こんな感じです。
この音の並び方のことを「スケール」と言います。日本語では「音階」ですね。
で、この「ドレミファソラシド」の順番で並ぶスケールはCメジャースケールといって「Key=C」と表記します。
キーの中には、基本となる音があって、Key=Cの場合は1番頭の「ド」が基本の音になります。
「ド」は英語表記だと「C」です。
上記の画像にもありますが、それぞれの音の英語表記は以下の通り。
↓
「C D E F G A B」
■キーは全部で12個ある
お気付きかもしれませんが、キーは1つだけではありません。
上記のように「ド」から始まるキーもあれば、「レ」から始まるキーもあります。
例えば、
「ソ」から始まるキーは「Key=G」です。
「ソ ラ シ ド レ ミ ファ# ソ」となります。
これがGのスケールですね。
「ド」の音から半音ずつ数えると鍵盤は12個です。
つまり、キーは12個ある、ということです。
もう一度、カラオケの話に戻ります。
「キーが高いから1つ下げる」場合。
こんなシチュエーションってよくありますよね。
歌おうとしている曲が「Key=F」で、キーを1つ下げるとしたら、この場合のキーはどうなるのか。
答えは「Key=E」になります。
このキーとスケールについては、メロディを作る上でとても重要になるので、ぜひ覚えておいてください。
ダイアトニックコード
次はダイアトニックコードです。
まず、コードとは、3つの音を重ねてできた和音のことです。
ダイアトニックコードとは、スケール上の音を使ってできるコードのことになります。
例えば、Key=Cのダイアトニックコードの場合。
上記の7つがダイアトニックコードです。
Key=Cの場合は簡単で、白い鍵盤だけを使ってできた3和音になります。
コードから作曲する場合、どのコードを使えばいいのか?というのは、結論、ダイアトニックコードを使えばいいです。
コードから作曲する手順としては、
2. そのキーのダイアトニックコードを書き出す
3. ダイアトニックコードを使ってコード進行を作る
下記にキーとダイアトニックコードをまとめた表を作ったので、ぜひ活用してみて下さい。
最初は「#」や「♭」が付かないKey=Cが分かりやすいと思います。
■各キーのダイアトニックコード一覧
Key | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵ | Ⅶ |
C | C | Dm | Em | F | G | Am | Bm(-5) |
C#/D♭ | C# | D#m | Fm | F# | G# | A#m | Cm(-5) |
D | D | Em | F#m | G | A | Bm | C#m(-5) |
D#/E♭ | D# | Fm | Gm | G# | A# | Cm | Dm(-5) |
E | E | F#m | G#m | A | B | C#m | D#m(-5) |
F | F | Gm | Am | A# | C | Dm | Em(-5) |
F#/G♭ | F# | G#m | A#m | B | C# | D#m | Fm(-5) |
G | G | Am | Bm | C | D | Em | F#m(-5) |
G#/A♭ | G# | A#m | Cm | C# | D# | Fm | Gm(-5) |
A | A | Bm | C#m | D | E | F#m | G#m(-5) |
A#/B♭ | A# | Cm | Dm | D# | F | Gm | Am(-5) |
B | B | C#m | D#m | E | F# | G#m | A#m(-5) |
■ダイアトニックコード以外のコードは使えないの?
J-POPとかの楽譜を見ると、実際にはダイアトニックコード以外にもいろいろなコードが使われています。
例えば、以下のコード。
□M7(メジャーセブン)
□sus4(サスフォー)
□dim(ディミニッシュ)
□m7-5 (フラットファイブ)
□add9 (アドナインス)
上記のような、セブンスコードやテンションコードと呼ばれるコードが曲によっては使われることがあります。
こういったコードを使うと、表現できるメロディの幅が広がります。
とはいえ、作曲初心者には、使いどころが難しいのも事実です。
なので、まずはダイアトニックコードのみを使って作曲しつつ、徐々にこういったコードも取り入れていけばいいと思います。
ダイアトニックコードだけでも、十分曲は作れますよ。
ここまでが、キーとスケール、ダイアトニックコードの内容になります。
コードから作曲するには、これらの知識を理解しておくことが重要です。
まずは、ダイアトニックコードを使って、4小節ほどの短いコード進行を作ってみるといい思います。
メロディをつけるコツ
コード進行ができたら、それに合うメロディを考えます。
やり方は以下の2つ
・伴奏を聴いて、理論的にメロディを考える
伴奏を聴いて、歌いながらメロディを考える
ピアノやキーボードでコードを弾きながら、それに合いそうなメロディを鼻歌で歌うやり方です。
例えば、以下のコード進行があるとします。
このコード進行を何度も弾いて、メロディをイメージしてみます。
さらに、声に出しながら何度も歌うことで、何となくメロディっぽいものが出来てくると思います。
■電子キーボードの自動伴奏機能を使う。
もし、電子キーボードを持っていたら「自動伴奏機能」を使うのもおすすめです。
自動伴奏機能とは、コードを弾くと、ドラムやベース、ピアノやギターのコード楽器を自動で演奏してくれる機能のことです。
ジャンルに関しても、ポップス、ロック、バラード、ジャズなど様々なパターンがあるので、メロディをイメージしやすくなると思います。
なので、電子キーボードを持っていたら、自動伴奏機能を使ってそれに合わせて歌いながらメロディを考えてみましょう。
■DAWで伴奏を作る
DAWがあれば、自分で伴奏を作ることができます。
DAWにも、あらかじめ用意された、ドラムやベース、ピアノといった演奏パターンがあるので、それを組み合わせ伴奏を作ることができます。
もちろん、イチから自分で打ち込んで作ることもできます。
最終的には、DAWを使って作曲やアレンジを行うので、DTMに関する知識も持っておくといいと思います。
■よくある質問:メロディを思いつかない
伴奏に合わせてメロディを歌うときは、鼻歌やラララでもいいですが、イメージが湧いてこなかったり、メロディを思いつかないこともあるかと思います。
そのときは、適当な歌詞でいいので、言葉をのせて歌ってみると、メロディを付けやすくなります。
あとは、好きな曲を参考にしてメロディのヒントを得るのもいいアイデアです。
メロディが思いつかない時の対処法に関しては、下記の記事も参考になると思います。ぜひご覧ください。
伴奏を聴いて、理論的にメロディを考える
伴奏に合わせて歌う、というやり方は、どちらかと言えば感覚的な作曲のやり方です。
次にご紹介するのは理論的にメロディを考える方法です。
理論的と言っても、やり方は簡単です。
・コードの構成音以外の音を使う(スケール内の音)
上記の2つを意識すれば大丈夫です。
■コードの構成音を使う
メロディを考える際は、コードの構成音を使うのが基本です。
例えば、
「F G Em Am」というコード進行なら、
G(ソ、シ、レ)
Em(ミ、ソ、シ)
Am(ラ、ド、ミ)
上記の音を使ってメロディを考えればいいということです。
コードの構成音を使えば、コードとメロディが合わないということは、ほぼ起きないです。
なので、コードに対してメロディを付けていく際は、まずはコードの構成音を使うのが基本です。
■コードの構成音以外の音を使う(スケール内の音)
コードの構成音を使うのが基本ですが、それだけだと何だかつまらないメロディになりがちです。
そこで、コードの構成音以外の音も使っていきます。
コードの構成音以外の音を使うには、あるルールが存在します。
それは、
「スケール内の音を使う」ということです。
例えば、
「ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド」
・Key=Dのスケール
「レ ミ ファ# ソ ラ シ ド# レ」
Key=Dの曲で「D」のコードを弾いた時に、メロディに「ド#」の音が入ってもオッケー。
上記のように、スケール内の音であれば、コードの構成音ではなくても使うことができます。
なので、基本はコードの構成音を意識しながらメロディを考えていきますが、所々コードの構成音以外の音を使うことで、より深みのあるメロディが作れるようになります。
体験談:ひたすらスケールを練習した話
最後に、僕が作曲を始めたばかりの頃によくやっていた練習法の話をしようと思います。
何かというと、
「ひたすらスケールを弾く」というものです。
やり方は簡単で、ピアノやキーボードで「ドレミファソラシドレミファソラシド」と弾くだけです。
「ドレミファソラシド」を2オクターブ弾きます。
一応、指の動かし方にルールがあって、
・人差し指②
・中指③
・薬指④
・小指⑤
という感じで指に番号を決めます。
で、動かし方は、
ドレミ
①②③④
ファソラシ
①②③
ドレミ
①②③④⑤
ファソラシド
このように弾いていきます。
これを全てのキーでひたすら繰り返し弾く練習をしていました。
もともとは、キーボードの練習法のひとつなんですが、僕はこの練習をすることで、キーやスケール、ダイアトニックコードを理解することができました。
この感覚があると、メロディを作る際にとても役立つんですよね。
プラスαで、スケールが分かると好きな曲や聴いた曲のキーやコード進行まで耳コピできるようになります。
めちゃめちゃ地味な練習で、あまり楽しくはないんですが、作曲する上で重要だなと思っています。
なので、ひたすらスケールを弾くという練習をぜひやってみてください。
まとめ
今回はコードから作曲する方法について解説しました。
もう一度ポイントをまとめると、
コードから作曲するには、まずはコードに関する知識が必要。
・ダイアトニックコード
上記の2つを理解しておくことで、コードからの作曲がやり易くなります。
コードから作曲する手順としては、
2. そのキーのダイアトニックコードを書き出す
3. ダイアトニックコードを使ってコード進行を作る
さらに、コード進行にメロディをつけるコツも解説したので、ぜひ参考にしながら作曲に挑戦してみてください。
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