まさに曲の命!作曲で重要なサビの作り方のポイントとは?

こんにちは、シンガーソングライターのYuukiです。
あなたは作曲をするときに、サビの展開や作り方に悩んでいませんか?
曲の中で一番の聴かせどころはサビです。
しかし、耳に残るキャッチーなサビを作りたいと思っても、なかなかうまくいかないことは多いですよね。
・自分で納得いくサビのメロディが作れない。
・一度聞いてもすぐに忘れてしまう印象が薄いメロディになってしまう。
このように、僕も以前は曲を作るとき、サビの展開にとても悩んでいました。
ですが、これまで10年以上、100曲を超える楽曲制作の中でいくつかの手法を学びました。
そして今では、ある程度自分の思い通りにメロディを作ることができるようになりました。
これから紹介する手法を学び、活用すれば印象に残るサビを作れるようになります。
今回は、作曲でサビを作る際のポイントについて解説します。
サビのメロディに取り入れるべき3つの要素
耳に残る印象的なサビとはどんなものでしょうか?
僕が考える印象的なサビとは、次の3つの要素が含まれています。
・高い音
・ロングトーン
・リフレイン(繰り返しのフレーズ)
これは、J-POPやヒット曲を聴いてみると分かりますが、だいたいこれらの要素が含まれています。
もしあなたの曲にこれらの要素がなければ、サビのメロディとしては少し物足りないかもしれません。
ですが、どれか1つでも取り入れることで、サビの印象が引き立つはずです。
サビを作るときの具体的な手法
ここで紹介するのは、印象的なサビを作るための具体的な手法です。
実際に僕も曲を作る時に使っている手法になります。
先ほどの3つの要素に加えて全部で5つの手法があります。
① 曲の一番高い音をサビに持ってくる。
② ロングトーンを取り入れる。
③ フレーズを繰り返す。
④ 繰り返しのフレーズの中に少し変化を加える。
⑤ Aメロ、Bメロとの差別化に転調を使う。
これらの組み合わせることでサビが作りやすくなります。
5つの手法を使ってサビを作る
それでは、上記で紹介した手法を詳しく見ていきましょう。
今回は僕のオリジナル曲「One Dreamer」という曲を使って解説していきます。
曲の構成は、
サビ- Aメロ – A’メロ – Bメロ – サビ
Aメロ – A’メロ – Bメロ – サビ – サビ – エンディング
という、一般的なJ-POPの構成です。
まずは、音源を聞いてみてください。
この曲のサビでは、先ほど紹介したサビを作る時の手法をほぼ全て取り入れています。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
手法① 曲の一番高い音をサビに持ってくる。
この曲のAメロ、Bメロの音域は「下のC#〜上のC#」です。
それに対して、サビでは「下のE〜上のF」というように少し上の音域を狙って構成しています。
感覚としては、1音〜1音半くらいサビのメロディは音域が高くなっています。
たったこれだけで、サビはサビらしく聞こえて曲のメリハリが出てきます。
手法② ロングトーンを取り入れる。
サビの後半でロングトーンを使っています。
最後の決めフレーズの前に使うことで、期待感を高めています。
ロングトーンはサビの終盤に持ってくると効果的だと思います。
手法③ フレーズを繰り返す。
最初の1〜2小節のフレーズを3〜4小節目でも繰り返しています。
コード進行が変わるので、音程は変わりますが、基本的には同じフレーズの繰り返しになります。
何度もこのフレーズが登場するので、サビを印象付けることができます。
手法④ 繰り返しのフレーズの中に少し変化を加える。
同じフレーズを繰り返しますが、最後に変化を加えます。
サビのコード進行の前半は、
DM7 – E – C#m7 – A
ですが、
後半では、
DM7 – E – Ddim/F – F#m
というように、3つ目にテンションコード、4つ目をマイナーコードにすることで、少し緊迫した雰囲気を作っています。
これにより、後半の3小節目は、一瞬スケールから外れた音が入ります。
音で言うと「F」の音です。
この曲のサビのキーはF#mなので、本来Fの音はスケールにはありません。
ですが、あえてスケールから外れた音を使うことで、繰り返しのフレーズを最後の最後で「ハッ」とさせることができるのがこの手法です。
ちなみにこのFの音がこの曲の一番高い音になります。
さらに、ルート音が
D – E – F – F#
と上昇していくのも面白いと思います。
この手法は初心者には少し難易度が高いかもしれません。
ですが、絶対にサビがかっこ良くなるので、ぜひチャレンジしてみてください。
手法⑤ Aメロ、Bメロとの差別化に転調を使う。
サビを作る際に有効なのが、 Aメロ、Bメロとの差別化です。
差別化をしてサビを印象付ける手法としては、転調が効果的です。
これにより、明らかに雰囲気を変えることができます。
まさに「サビに突入した」というスイッチ的な役割を果たします。
サビで転調する楽曲で、以前僕がカバーした
TWO-MIXの「RYHTHM EMOTION」という曲があります。
「SYNTH MASTER ONEでTWO-MIX「RYHTHM EMOTION」を作るとこうなる!」
という記事に音源がありますのでぜひ聞いてみてください。
サビに入った時に雰囲気が変わるのが分かると思います。
そして、僕の曲でもこの手法が使われているんですが気づきましたか?
Bメロが終わってサビに入るとき、転調しています。
これはサビでガラッと雰囲気を変えたいときにとても有効なテクニックです。
ただ今回の曲では、キーが1つ上がるだけなので、そこまで違和感というか、「キーが変わった!」という感じはないと思います。
よく聴くと、あれ、なんか違うな?
くらいの変化です。
この転調のテクニックは、サビ以外の様々なメロディで使えます。
例えば、
・AメロからBメロに変わるときに転調して、サビでまたAメロのキーに戻る。
・サビが終わって、間奏で転調する。
・最後のサビが終わって、エンディングで転調する。
など、本当にいろいろな場面で使えます。
ここで、転調するときにどのキーに転調すればいいのか?という疑問が湧いてくると思います。
今回の曲のように1つ上や下のキーであれば、曲の雰囲気が極端に崩れることはありません。
ですが、闇雲に転調させるとおかしなことになってしまうので注意が必要です。
そこで、僕がおすすめしているのが、
元のキーから「短3度上のキー」への転調です。
例えば、
元のキーが「A」なら1つずつ数えて3つ上の「C」に転調します。
理論は置いておいて、この関係性で転調すれば、曲として破綻することはまずないです。
先ほど紹介した「RYHTHM EMOTION」という曲も、まさにこのパターンの転調をしています。
原曲のキーでは、
AメロBメロが「E♭」
ザビで「G♭」のキーになります。
ザビでマイナーになるので正確には「E♭m」ですが。
この転調を使った手法では、1つ上か下、または短3度上のキーと覚えておくと良いでしょう。
まとめ
ここまで、サビの作り方について様々な手法をご紹介してきました。
もう一度まとめると、
① 曲の一番高い音をサビに持ってくる。
② ロングトーンを取り入れる。
③ フレーズを繰り返す。
④ 繰り返しのフレーズの中に少し変化を加える。
⑤ Aメロ、Bメロとの差別化に転調を使う。
となります。
ぜひ、ここで紹介した手法を活用してサビを作る際に役立ててみてください。
Aメロ、Bメロの作り方についても解説しています。
ぜひこちらの記事も読んでおいてください。